2025年2月26日(水)~ 3月19日(水) Web配信
竹中 晃二 (早稲田大学 名誉教授、順天堂大学スポーツ健康医科学研究所 客員教授、NPO法人健康心理教育実践センター 理事長)
今回、関西学院大学心理科学実践センターで行われた公開講座では、早稲田大学名誉教授、順天堂大学スポーツ健康医科学研究所客員教授、NPO法人健康心理教育実践センター理事長の竹中晃二教授より、「⼼⾝問題の予防とプロモーション」という題目でお話いただきました。
講座の前半では、メンタルヘルスの不調はだれしも経験することであり、その不調は予防することができること、気分の不調を自覚した時点で、それらをすぐに解消する方法を予め決めておく必要があることが説明されました。メンタルヘルスを良好な状態に保つためには予防のみならず、メンタルヘルス・プロモーションを行うことが求められます。ここでのプロモーションとは、日ごろからポジティブ・メンタルヘルスを育てることを意味します。
講座の後半ではメンタルヘルスを良い状態に保つための取り組みとして、「こころのABC活動」が紹介されました。ここでの「ABC」とは、Act(行動)、Belong(所属)、Challenge(挑戦)の3つの頭文字をとった活動を示します。Act(行動)とは、体を動かしたり自分が楽しいと思えることに取り組んでこころをイキイキとさせること、Belong(所属)とは、サークルや友人との集まり等何らかのグループに参加すること、Challenge(挑戦)とは、取り組んだことがないことを経験・体験してみる事を示します。意味のある活動とは、自分にとって役に立つ、もしくは重要な活動であったり、ボランティア活動のような他者の役に立つ活動など、その人にとっての生きがいとなりうる好みの活動を示します。この活動を増やすことは、ネガティブな感情を減らすだけではなく、ポジティブな感情を増やすことにもつながることが説明されました。竹中晃二教授は、ご自身が提唱される「こころのABC活動」について子ども版と大人版の動画を作成されており、精力的に普及・啓発活動をなさっています。
以上、今回「⼼⾝問題の予防とプロモーション」について、竹中晃二教授よりご講義いただいた内容になります。身体だけでなくメンタルの不調も早期発見と対策によって予防できることが理解できました。心身の成長や発達に伴って「できるようになったこと」と「できなくなったこと」が出てくる中、自分をとりまく環境も目まぐるしく変わっていきます。自分のこころにも体と同じように目を向け、重症化する前に意識して「こころのABC活動」に取り組む必要があることを学ぶことができました。
(文責:関西学院大学大学院文学研究科博士課程前期課程 山本優太)